対象拡大!BCPによる節税優遇・金融支援について

BCP策定により、事業継続力強化計画を認められた企業は、税制優遇や金融支援が受けられます。2021年の令和3年度介護報酬改定により、事業所もこの対象となりました。

まず税制優遇については、「災害への事前対策」としての防災に関する設備投資は特別償却20%となります。対象となる用途は「自家発電設備、排水ポンプ・浄水装置」といった設置に100万円以上がかかる機械装置です。

ほかにも「貯水タンク、消火・排煙設備、防火・防水シャッター」などの60万円以上の建物附属設備も対象です。さらに「耐震・免震ラック」といった30万円以上の物品全般も、災害への事前対策を目的としたものであれば対象となります。

特に介護の現場では、大人数の利用者と職員が共に感染症や災害に遭遇するケースが考えられます。東京都における独自の助成ではマスクや消毒液といった感染症対策の物品、利用者だけでなく職員用の備蓄などの経費も助成対象となります。自分の所属している自治体ではどんな支援があるのか、チェックしてみましょう。

続いて、直接的な中小企業強靭化法による金融支援です。「中小企業向け融資が低金利になる」「災害に係る要対策地域における設備資金に対して低金利の融資が受けられる」といった2点の支援を受けることが可能です。更に信用保険の保証枠、普通保険や無担保保険、特別小口保険にそれぞれに金額の異なる別枠が追加されます。

BCP策定および認定こそ必要になりますが、介護事業所であれば実利的にも有事の備えとしても有益なメリットがあります。